機械加工の現場にもフィジカルAI導入を加速、新商品「AIマスタレスビジョン」 ゼロ設定、ゼロ教示、ワークを置くだけ!
ファナックは、自動化を加速させるべく、オープンプラットフォームによるフィジカルAIを機械加工の現場でも強力に推進しています。その一環として、今般、最新のAI技術をロボットに活用した「AIマスタレスビジョン」を開発したことをお知らせします。
ファナックの「AIマスタレスビジョン」について
- 近年、LLM(大規模言語モデル)を始めとするAIの進化は、知能と物理的な動きを組み合わせた「フィジカルAI」として注目されています。ロボットがセンサを通じて周囲を認識し、環境に応じて自ら判断し、動作します。
- 昨年12月の国際ロボット展にてオープンプラットフォームによるフィジカルAIのお披露目して以降、多くのお客様からフィジカルAIの引き合いをいただいています。
- 今までできなかった自動化をフィジカルAIで可能にする需要は、ますます高まっています。今般、ファナックはフィジカルAIシステムとして、以下の特長を持つ「AIマスタレスビジョン」を開発しました。
「AIマスタレスビジョン」の特長
ゼロ設定、ゼロ教示。ワークを置くだけ
- ファナックは、AIロボットに「物の常識」を持たせました。一般用語で指示した物体を、カメラで見て認識することができます。
- 例えば機械加工の現場では、扱う加工素材の種類や形状、置かれ方が常に変化します。これまでは、形状の異なる加工素材をロボットに扱わせる度に、そのモノの形を一つ一つロボットに教え込む必要がありました。「ビジョン教示」という作業です。
- 「AIマスタレスビジョン」では、そのようなビジョン教示が不要となります。 例えば、「円柱部品」と指示するだけで、AIロボットが初見の画像から円柱形状の加工素材を見つけて運ぶことができます。
AIロボットが、人のようにモノの形を正確に認識
- 「AIマスタレスビジョン」は、カメラとAIによって、人の目のように物体の3次元形状を認識します。様々な照明条件で物体がどう見えるか、AIがあらかじめ学習していますので、時間や季節で明るさが変化する環境でも、「モノの立体的な形」を人の目のように正確に認識します。
- 本機能により、例えば工場の現場を移動するAGVや台車に搭載されたファナックのAIロボットは、周辺環境が変化してもそれに左右されず、簡単な指示だけで目標物を安定して見つけ、運ぶことができます。
従来どんなカメラでも見えなかった、透明、光沢ワークも認識可能に
- 「AIマスタレスビジョン」は、透明な物体や、鏡面のような光沢物体の見え方も学習しています。従来どんなカメラでも見えなかった、透明ワーク、光沢ワークの認識も可能になりました。
- 従来のビジョンセンサでは、鏡面までいかなくても、表面に光沢を持つ金属部品でも正確に見つけることが難しく、照明を工夫するなど、現場での試行錯誤が必要でした。「AIマスタレスビジョン」により、ファナックのAIロボットはこういった部品のハンドリングも得意になりました。
10月26日(月)から東京ビッグサイトで開催される日本国際工作機械見本市(JIMTOF2026)では、ファナックのAIロボットが、「AIマスタレスビジョン」により、目の前にポンと置かれた種々の円柱素材を、「ゼロ設定」、「ゼロ教示」で取り出し、模擬旋盤へロード、アンロードする実演を行います。加工する素材を個別にビジョン教示する必要はなく、AIロボットの前に素材を並べたら人はもう帰宅する、そんな自動化をぜひご覧ください。
出荷開始時期:2027年1月

AIマスタレスビジョンの実演システム

円柱素材

事前のビジョン教示なく、AIマスタレスビジョンで円柱素材を認識

実演に使用する光沢ワーク、透明ワーク
(2026年10月)